さいたま市産業創造財団での研修レポートを公開
「商品を開発してもなかなか認知されない」
そんなお悩みはありませんか?
2024年12月に開催した研修内容(一部)をレポートとして公開します。
さいたま市内の製造業を対象に、「売れる仕組みの構築」と「テレビや新聞に取り上げられるためのPR戦略」に関する研修を実施しました。
その研修レポートを以下に公開しています。
本研修では、「魅力の言語化」「売れるマーケティング戦略」「PRの活用方法」「採用マーケティング」の4つの視点から、実践的な手法をお伝えしました。
1.魅力の言語化
「あなたの商品の魅力は伝わっていますか?」
商品の良さが伝わらないのには理由があります。
それは「特徴を伝えている」ためです。
なぜダメなのか?
多くの顧客が求めているのは「その商品によって自分がどう変わるのか」という価値であるためです。
例えば、パーソナルジムのCMを思い出してください。
最新のトレーニング機器を導入」「食事指導付き」などの特徴を伝えていますか?
実際には「理想の体型を手に入れる」「自信を持てるようになる」といった価値を伝えているはずです。
企業が自社商品の価値を伝える際のポイントは以下の3つです。
• 価値:顧客にとってのメリットや変化を伝える
• 独自性:競合と差別化できるポイントを明確にする
• 実績:信頼を獲得するために実例を示す
これらを意識することで、より効果的に顧客の心を動かすメッセージを作成できます。
2.売れるマーケティング戦略
売れるマーケティングには仕組みがあります。
一つ質問があります。
「あなたは百貨店で1,000円のタオルを販売するマーケティング担当者です。売上を2倍にするためには何をしますか?」
価格を下げる、キャンペーンを行う、商品の配置を変える…など思いついたかと思います。
これらはどれも施策の一つですが、最も重要なのは「戦略を考えること」です。
マーケティングの基本は以下の3つで構成されます。
1. 分析:市場や競合、自社の強みを把握する
2. ターゲット設定:誰に向けて商品を売るのか明確にする
3. 施策の設計:ターゲットに響くプロモーションを考える
例えば、タオルを売る場合、「高級ホテルのような使い心地を求める層」向けに、「ギフト需要」を狙ってパッケージを変える、特定の層に向けた広告を打つなどの戦略が考えられます。
3.PR:メディアに紹介される仕掛け
どんなに優れた商品やサービスも、認知されなければ売上にはつながりません。
そこで活用したいのが「メディアに取り上げてもらうPR戦略」です。
広告費用に制限がある中小企業こそ実施すべき仕掛けです。
「プレスリリースを実施したけど何の反応もなかった」
多くの企業がそのように言います。
理由は明確です。
プレスリリースの9割が宣伝になっているためです。
宣伝のようなプレスリリースが取り上げられることはありません。
記者が関心を持つプレスリリースを作成するには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。
• 社会性:社会的な意義があるか
• 独自性:他にはないユニークな要素があるか
• なぜ今?:時代の流れやトレンドに合っているか
これらの要素が揃っていると、メディアの関心を引きやすくなります。
4.採用マーケティング
多くの中小企業が「採用広告を使ってもうまく採用できない」と悩んでいます。
しかし同時に多くの企業は採用を誤解しているのです。
適切に採用活動を行うことによって
• 採用広告を出しても応募0人だった企業が、15名の応募を獲得
• 採用が初めての零細企業でも10名の応募を獲得
などの結果がでています。
ポイントは採用にマーケティングを応用することです。
人がモノを買う時の心理と、求職者が仕事を選ぶ時の心理は同じです。
そのため、
1. ターゲット設定:どんな人材に来てほしいのか明確にする
2. 企業のブランド力向上:求職者にとって魅力的な企業であることを発信する
3. 魅力的なメッセージ作成:仕事内容や社風の魅力を言葉で伝える
このように採用にマーケティングを応用することで結果が変わります。
全体を通して、参加者のみなさんがとても意欲的に聴講およびワークを実施されていました。